1日はエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が制定した「世界エイズデー」。
写真はこの日、ニューヨークのアポロシアターで行われた関連イベントでのひとコマだ。
スピーチをしているのは、性転換したトランスジェンダーのモデルとして知られるカルメン・カレラ(30)。着ているドレスのプリントは、1990年に31歳の若さでエイズで死んだ米ポップアーティスト、キース・へリングの作品だ。
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関係ないけど、キース・へリングの名前が出ると、わたしはいつも村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」の一節を思い出します。主人公の「僕」と眼鏡が似合うドルフィンホテルのフロント係ユミヨシさんが札幌のバーで交わす会話。
奥さんを別の男に取られた「僕」は、ユミヨシさんから「あなたってどういう風に傷つくのかしら?傷つくとどうなるのかしら?」と訊かれ、こう答える。
「キース・ヘリングのバッジをコートにつけるようになる」
この小説を初めて読んだころ(1988年)、まだキース・へリングを知らなかったので、「どんな作品なんだろう?」とかなり想像力を刺激されました。
その後、彼の作品をいくつか見て、「僕」が着けていたバッジはどんな作品なんだろう、と考えてしまいました。
落ち込んだ気持ちを表すために、下の「orz」みたいな作品か?それとも気持ちを鼓舞するために生き生きと踊っている人物を形象化した作品にするか?
どっちにしても、確かに傷ついて着けるバッジとしてはなかなかいいような気がしますw